稲葉浩志「CAGE FIGHT」を語る|イナソロ一日一曲

動画書き起こし

イナソロ一日一曲!今回は「CAGE FIGHT」

檻の中でFight

「CAGE」っていうのは「檻」ですね! 檻の中で戦うという、格闘技好きな稲葉さんらしいコンセプトの曲ですが、この「檻」というのは例えですね。困難とか閉塞感とか、今の自分を取り囲んで外に出してくれないもの。そこから抜け出すためには、その檻の中で戦い抜くしかないんだ…! というメッセージが歌われます。弱さを受け入れ、しかし希望を胸に、戦おうじゃないか! と。

ここから出たいなら…

「ここから出たいなら ここで戦えよ」という歌詞が端的にそれを表しています。私はこの歌詞に何度も励まされてきました。たとえば転職活動です。今いる会社でしっかり成果を上げないと、新しくやりたいことが見えてきたとしても、次のステージに立たせてすらもらえない。だからこそ「今、ここで戦うしかないんだ!」というストレートなメッセージが支えになりました。

「誰のせい 医者に聞いてよ」

「誰のせい 医者に聞いてよ」というフレーズ。「CAGE FIGHT」は2010年に発表された曲ですが、2025年現在の感覚で聴くと、もしかして精神科医のことかもしれないな、なんて思ったりします。精神的にまいってしまってるときに「ちゃんと医者に聞いてますか?」と問われているような、ちょっと現実的でせちがらい話ともつながっていく。でも、そうやって私たちの生きづらさっていうのは、形を変えながらずっと存在し続けるんだろうな、とも思いますね。

暗いだけじゃない!

しかし、「CAGE FIGHT」はただ暗いだけの曲じゃない。たとえば「闇につぶされんの?」という歌詞があっても、最後は「闇を飲み込め」という能動的な姿勢に展開していきます。闇を払うんじゃなくて、受け入れて飲み込んで、それすらも力に変えていくようなポジティブさを感じさせてくれます。

「ひとりだけど ひとりじゃない」

そして、「ひとりだけど ひとりじゃない」という逆説的な表現。これがまた意味深です。私たちはみんな「ひとり」だけど、実はみんなで「ひとり」をやっている。じゃあ、みんなでやってるなら、ひとりじゃないんじゃない?

…そんな発想です。上から見下ろしてみれば、みんな同じ状況。つまり、ひとりであるようで、ひとりじゃない。私はこういう少しわかりにくい表現が大好物ですね。

感情の切り替えと軌道修正

「死ぬほど泣き叫んだら ほんのちょっと予定を変えてみる」という歌詞も印象的です。感情を爆発させてもいい。そこから少し予定を変えて軌道修正しながら、また檻の中で戦っていく。

「先に行ってておくれ」「いつか追いついてみせるよ」なんてフレーズからは、頑張りすぎない姿勢や、自分なりの最高速度で前に進もうとするメッセージを感じます。「O.NO.RE」の「身のほどを知れ」というテーマにも通じますよね。

ストレートに描かれる「戦い」

「愛なき道」や「Symphony #9」のような複雑でまどろっこしい歌詞も素晴らしいですが、「CAGE FIGHT」は稲葉さんのピュアな心で「戦い」をストレートに描いている印象があります。苦しみを美化するわけでもなく、かといって絶望もせず、ただ真摯に“今”を生きていくということを問いかけ、奨励するような歌です。

みなさんは、どんな檻と向き合っていますか? 戦えていますか? バテてませんか? 医者に聞いてますか?

…ほどほどに頑張りながら、私も共に理想の人生を目指していきましょうじゃありませんか!

ではまた明日。おつかれ!

【今回言及した楽曲】

  • O.NO.RE
  • 愛なき道
  • Symphony #9

【動画版はこちら!】

コメント

タイトルとURLをコピーしました