イナソロ一日一曲!今回は「AKATSUKI」
いやぁ、疲れました。この企画、一週間分の動画を休日に一気に撮りためることにしてみたんですけど、ずっと腕をこうやってスマートフォンで自撮りしながら、しかも歩きながら頭をフル回転させて曲について喋っているので、なかなかエネルギーを使うなということに気づきました。景色、きれいでしょう?
えっとですね、まあそんなわけでちょっと疲れちゃったんで、今ベンチに座っているんですけど、ノートを見ながらバーッとしゃべっていこうかなと思います。
過去にも語った大好きな曲
大好きな曲です。アルペジオで始まるんだけど、いきなりジャーンってなるじゃないですか。
てんてんてん~
…じゃーーーん!!
( ゚Д゚)
って! ここでびっくりしませんか?(笑)サウンド的には『志庵』の延長ですかね。ファズギターというんですか? ちょっと歪んだ、軽めのサウンドで作られたロック、という感じ。
「翼をもがれたよ」「泥にキスしたよ」「それでも私は笑い返す」っていう歌詞が大好きで、そのことは過去の動画でも喋っています。
暁の意味(今と昔)
「暁」という言葉。辞書によると「夜明け、明け方」という意味ですが、古くは「夜半から夜の明ける頃までの時刻の推移」を「暁」「東雲(しののめ)」「曙(あけぼの)」の3つに分けていたそうで、その中でも暁は夜深い刻限を指して使われていたそうです。「しののめ」はB’zの「ピエロ」に出てきますね。
「あかつき」ってかっこいい響きですよね。パワプロくんポケットという野球ゲームをやっていた人なら、「暁高校」っていうのがあって、そこに猪狩進と猪狩守っていうめちゃくちゃ強いエリートっぽいキャラクターがいる…なんてことを思い出すかもしれません。完全な余談ですけど(笑)
星を見て、カーテンを閉める。
そんな「AKATSUKI」という曲の始まりは、「涙さえ流れない夜に 煌めく星を見て 気の遠くなるような距離を思い カーテンを閉めきった」という歌詞。
星を目で見て「あそこに星があるな…」と確かめてからカーテンを閉めるわけです。感傷に浸る気持ちもあるかもしれない。でも、
「あぁ、美しい星だ。私もあそこに、いつか辿り着くんだ。そう決めてるんだ。でも、今は…」
みたいに、きっといろんな感情の動きがある。そして、最終的にカーテンを閉める。目の前の現実に向き合う決意をしたような、断固としたアクションだと私は思っています。カーテンの「ピシャっ」という音が聞こえてきそうです。
そこからBメロが「ジャンジャーン!! ( ゚Д゚)」 って始まる!
「どんなにあなたが 冷たく私を 素通りしたとしても 責めないよ」
星空の美しさ、ロマンチックだったAメロから、一気にステージが切り替わって、燃えたぎる己の心へとスポットライトが当たるような感じ。
…そう、わかっているんです。どんなに相手が冷たくても、そうされてしまう自分の情けなさや至らなさも客観視できている。でも、それでも覚悟を決めて火花を散らす。「傷ついてもいい」とサビに突き進んでいくのです。
「HINOTORI」と「お日様」
B’z30周年の書き下ろしソング「HINOTORI」という曲がありますが、「AKATSUKI」の中にも「火の鳥のように」というモチーフが既に登場しています。そして、その後に「お日様のように」という言葉が出てくる。突然のお日様がかわいかったりするのが、また稲葉さんらしいですよね。飾らないスタイル。
そして、「東の空を朱く焼いて 私はまた舞い上がる RISE」というサビの結び。ということは、私がお日様なんですね。
…そうなんです。私が太陽、昇る景色が暁!ってこと。かっこよくないですか!? 日本的で、すごく雅な感じがロックと融合し、すごくかっこいい曲に仕上がっています。
円環構造、何度でも繰り返す。
最後、また最初の歌詞へと戻るところにシビれます。「涙さえ流れない夜に 煌めく星を見て…」というフレーズが繰り返される、いわば円環構造。多分またカーテンを閉めるんですよ、この主人公は。
何度も、千回でも繰り返して、カーテンを閉めて、「傷ついてもいい」と這い上がって、また夜空を見上げて星を見てカーテンを閉めて、日が昇って…みたいに繰り返すうちに、どんどん仕上がっていく。
…「BANTAM」と「羽」の歌詞も織り交ぜて語ってみました(笑)そういう稲葉さんらしいストイックさ、執念深さ、でも潔い美しさ、ピュアな感じが雅なニュアンスの中で歌われているのが、この「AKATSUKI」というかっこいい曲なんです。
リミックスもライブもおすすめ
『KI』に収録されているリミックスバージョンもいいですよね。以前は飛ばしてたんですけど、今なら普通に聴けます。もし自分がスポーツ選手だったら登場曲にしたいぐらい。でも4曲目に「I’m on fire」みたいな静かな曲が来て意表を突かれたりね。そういうCDです。
ライブもおすすめです。私はenⅡツアーが大好きで。サポートメンバーがロックの人なんだけど「ロックロックしてる」感じはなく、多国籍で、柔らかさを兼ね備えたメンバーたちが、すごく音楽的な演奏をするんです。彩りがあって芯もあって、しなやかで繊細な…とても音楽的なアンサンブルを聴かせてくれます。
最後のサビで四分音符のアルペジオがあって、「ターンターン ターンターン…」みたいな。あのパートが私は大好きなんですが、ジョシュという当時弱冠17歳ぐらいのギタリストが、めちゃくちゃ気持ちよさそうにそれを弾いてたんです。それをみて、またこの曲が大好きになる。そんなこともありました。まだ観ていない人はぜひチェックしてみてください!
あとは、ミュージックビデオのラストのサビで、クラブの中で歌う稲葉さんのポーズがかっこよかったりもしますね。

まあそんな感じかな? 「AKATSUKI」は。今、暁どころじゃないピーカンの空なんですけど(笑)また夜になったら、空を、そして星を見ながら聴き返してみようじゃありませんか!
というわけで、イナソロ一日一曲の今週の動画は以上です。平日更新していきますので、また来週、別の動画でお会いしましょう。おつかれ!
【今回言及した曲】
- ピエロ(B’z)
- HINOTORI(B’z)
- BANTAM
- 羽
- I’m on fire
- enⅡ(ライブ)
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